デニムランパン誕生秘話(MMA Denim Run Pants)

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本日22時より、CITY&TRAILS General StoreMMA Denim Run Pantsが発売開始になります。

 
デニムランパンについてはこれまで何度かブログに書いていて、今回はモノ作り視点での誕生秘話的な話。


遡ること2013年の秋。アイデアMMAを始めて少し経った頃からあって、まずは「こんなアイテム出来ますか?」と工場に相談するところから始まった。

なにしろあたまの中でイメージしたデニムをプリントしたランニングパンツは世の中にない。工場に出来るかどうか確認して、とりあえずやってみようということでサンプルを製作することになった。

大型スキャナーなんてないので、オフィスのA4スキャナーで自分の所有しているヴィンテージデニムをスキャンする。前身頃と後ろ身頃、それぞれ左右。さらに後ろのカバーの部分。スキャン出来るサイズがA4なので、だいたい1パーツにつき6画像くらい必要とする。それをPhotoshopで合成して、プリントするグラフィックを作っていく。これがかなり手間がかかる。

そんなこんなで出来たデニムデータを生地にプリントする。MMAのランパンは二種類の生地を使っていて、ひとつはストレッチは弱いけど乾きの速い布帛系。もうひとつは乾きは布帛系ほどではないものの伸縮性のあるニットカット素材。もともとデニムが厚めの生地なので、雰囲気が近いニットカット系の生地で進めることにした。

そしてテストプリントが上がってきた時にはビックリ!すごいいい出来!ちょっと見はプリントとはわからない。

しかし、そこからが大変。洋服は生地をパーツの形に裁断して縫うのが通常の製作方法。無地の生地であれば、縦横の方向だけ決めて裁断すれば済むのだが、デニムランパンの場合はポケットの位置などプリントのバランスが重要。それに加えてサイズ展開があるので、まとめて一気に裁断が出来ない。サイズごとにプリント位置がずれないように丁寧に裁断していく。つまり、作業工程にかなり手間がかかる。

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また、ポケット裏や後ろのカバーの裏に速く乾くように、少しでも軽くするように速乾性のメッシュを使っている。ウエスト裏部分も吸湿速乾のパイル素材で切り返していて、もちろん同素材のほうが作業は進めやすいのだが、多種類の生地を使うことで縫製時に手間となる。工場の方には悪いけど、妥協出来ないところ。

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それでもなんとか満足のいくサンプルが出来た。発売前、サンプルを履いてハセツネコースに行った時は、ハイカーの方から「この人ジーンズ履いてるよ」的な白い目で見られた(実話)。

2014年の春に発売した1stバージョン(シリーズ60)は、本当に極少数だった。というか、MMA自体がまだラン友と一部のコアトレイルランナーにしか知られていなかったので、すべての商品が最小ロットくらいしか作っていなかった。

数が少なかったこともあってか、そのシーズンはすぐに売り切れてしまい、秋に再販。プリントを少し調整して、ヒップ周りのシルエットを少し細身に変更した。

なんとなくこの頃から「デニムをプリントしたランニングパンツがあるらしい」と口コミでランナーに少しずつ広がっていたみたいで、雑誌にも掲載していただいた。実際に走るランナーの間で話のネタになるのはうれしかった。

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そして今年の春は色の薄いバージョン(シリーズ70)を発売。「レトロスポーツスタイル」というシーズンテーマに合わせて、少しサーフチックな雰囲気にしたかったので、イメージに近いデニムを古着屋を回って探した。そのデニムを元に、プリントデータはすべて作り直した。

イメージ通り仕上がり、軽快な感じがすごく気に入っていて、ぼくはこの春はこればっかり履いていた。

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今回はシリーズ70(CITY&TRAILS General Storeと福岡GRiPS OUTDOORさんのみ取扱い)とシリーズ60の両方を販売致します。

シリーズ60も前回のプリントデータに手を加えて、ポケット位置を修正。さらによりリアルなヴィンテージデニムの色合いに近づけた。納得のいくようにこだわってアップデートすることで、自分の中ではかなり完成型に近くなった。

前回も書いたけど、デニムランパンはランニング、トレイルランだけではなく、トレッキング(この夏はデニムランパンで槍ヶ岳や瑞籬山に行った)、キャンプ、街ランなど、幅広く使える。

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先週シャモニ(フランス)に行っていたのだけれど、デニムランパンが大活躍。普段も履けるし、トレイルランニングも出来るし、洗っても乾くのが速い。さらに軽量。旅先でも手放せません。

デニムランパンは「アクティビティを楽しくしてくれる=MMAはファンラン系のブランド」と思われているようだけど、ぼくの中ではそうではない。いつかデニムランパンを履いてUTMBを完走したい。ガチにもファンにも対応するのがMMA総合格闘技MMA)も出来て、プロレスでも活躍するブロック・レスナーのように。

毎回「すぐ売り切れる!」というご意見をいただくのですが、なにぶん弊社は一人(ぼく)しか社員がいない小さな会社なので、余剰在庫は持たずに、欲しいと思っていただける方の分だけ作るを信条としています。今回はお問い合わせを多くいただきましたので、がんばってたくさん作りました!

「これを履いても速くなりません。でも楽しくなると思います。」

そういうの興味ないから、という方も是非一度お試しください。今までとは異なる喜びを感じていただけると思います。もちろん、こだわりの日本製です。

 

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我が家のねこたちもお気に入り。みなさま、是非是非よろしくお願い致します。