読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ブランドの生存率

世間話

f:id:sheepman1130:20120601104221j:plain


ぼくの会社は2月決算。前の会社を辞めたのが2005年で、7年間はフリーランス(個人自営業)活動。2012年から法人化したので、2月末で4期目が終わり、今月から5期目が始まった。


以下、ネットで拾った情報ではあるけれど(つまり真偽の確認はしていない)、ご参考までに。

● 企業生存率
・1年後に60%
・3年後に38%
・5年後に15%
・10年後は5%

● 企業の中での黒字割合(「平成24年度分法人企業の実態」)
・約30%。つまり7割近い会社が赤字。
・その中で年商100億円以下の中小企業の黒字割合は約50%。赤字の場合は法人税を払わなくてよいので、中小企業はがんばって日本を支えているといえる(社会的信用はないけど)

それではブランドの生存率は?

いろいろと調べたのだけれど、残念ながらそのような資料は見つからなかった。規模の大小問わず、毎年多くのブランドが生まれ、消えていく。おそらく調べようがないのだろう。

昨年、大手アパレルのブランド&ショップ大規模閉鎖が話題になった。意外に知名度の高いグローバルブランドが破産申請したり、昔好きだったブランドを久しぶりに検索したらクローズしていたり。たしかに継続し続けるブランドというのは意外に少ないのかもしれない。

特に今の時代の流れは早く、アパレル業界だけではなく、昭和を支えた大手家電はどこも沈没気味、GMS(大手総合スーパー)の業態見直し、ゲーム業界など、企業やブランドの栄枯盛衰話枚挙には暇がない。個人のライフスタイルどころか、世界中の生活の在り方や価値観が急速かつ大きく変わりつつあり、その流れについていけるかというのは、今後はより重要になっていくと思う。

「売れ筋を追う」「マーケティングデータによる商品作り」「どこよりもトレンド情報が早い」などといった表層的なことだけではなく、本当の意味でユーザーの気持ちを汲み、新しい提案を続けることが出来るかどうか。実際に会社やブランド運営をしていくためには考えることと実践すべきことがたくさんあり、長く続いている会社やブランドはそれだけでもリスペクトすべき存在である。

以下は法人化する際に書いたブログのエントリー。初心を忘れずに。

-----------------------------------------------------

何年か前から、自分をデザイナーとは思っていない。

思い返せば、もともとが洋服屋のインハウスデザイナーだったこともあり、会社を辞めた頃は「自分が世間で通用するのか」という気持ちで仕事をしていた。でもそれって、仕事の目が自分に向いていたということになる(それはそれでデザインに集中していた分、よい作品が出来た気もするけど)。

ただ、ある程度の年数仕事を続けて、多くのクライアント様とご一緒させていただき、様々な案件に関わらせていただくことで、気持ちも随分と変わってきた。

どんなに威勢よく仕事をしていても、ひとりの力で出来ることは限られている。ぼくよりディレクション能力やデザインのセンスが高い人は山ほどいるし、そこで競うよりも自分にしか出来ないことはもっと他にもある。最終的な仕事の喜びは、自分自身のためだけにあるのではなく、クライアント様やエンドユーザーの方々と共有することが大切で、目を向ける先は自分ではなく、社会なのだという当たり前でシンプルなことを学んだ。

これがあたまではわかっていても、なかなか実感できないもの。特にデザイン業界はユーザー不在であることが少なくなく、いまでもデザイン雑誌とかたまに観るけど「ほら、このクリエイティブすごいでしょ」的な作品が多い。今では「ぼくとは別の世界の話なのだな」と感じてしまう。

そのように世の中が理解できてきて、今仕事に対して思うのは「社会の潤滑油でありたい」ということ。前述のようにひとりで出来ることは限られる。多くの人たちが関わる仕事に携われるなら、関係者みなさんが喜ぶ着地点を見つけたいし、RASSLIN'にお仕事をご依頼いただけるのであれば、ディレクションやデザインやTシャツを通して、みなさまに喜んでいただきたい。

時には先頭に立ち、時には後ろから押し、そして前と後ろの手を引っ張る。ぼくという存在が独立して動くのではなく、社会の中で潤滑油となり、歯車がスムースに動き、よりよい結果を生み出すように行動する。そういう在り方で社会に存在できれば、そしてそれが(例え小さなムーブメントでも)結果的に社会に貢献できていればうれしく思う。

だからデザインはそのためのツールのひとつ。交渉事もディレクションも企画提案も制作もぼくにとっては並列で、変な話、肩書きもいらないくらい。今は便宜上「ディレクター」としているけど、次に名刺を作る時はいっそのこと肩書きなしでもいいかも。